お知らせ(ブログ)
多目的ドーム型スタジアム建設促進期成同盟
県営野球場の建設に際して「多目的ドーム型スタジアム建設促進期成同盟」から顧問就任を依頼されましたが、お断りをさせていただきました。
ドーム型球場に反対している訳ではありませんが、公園周辺の区画整理を伴う一帯の開発計画、交通アクセスの構築(高塚駅からの公共交通機関)など課題を克服しなければ、多目的ドーム型スタジアムを建設しても「宝の持ち腐れ」になってしまいますので、
これらの課題を議論することが先決だと思っています。
さらに私は県議会議員という立場ですので、地域の要望と静岡県の財務状況、他地区の県民の声を中立・公平な立場でお聞きし、議論を深め、議場で賛否の結論を出すことが責務だと思います。
最初から、賛成・反対の立場で議論を進めるには、あまりにも大きな事業ですので、乱暴な議論はしたくないのです。
最終的に賛成を投じ、その後のスタジアム運営に多額の赤字が続いたとすれば、議員を辞めた後まで賛成を投じた議員(もちろん行政や首長も)は責任が生じることを肝に銘じて判断をすべきだとも思っています。
国への公園設置の申請は、屋外2案+ドーム球場の3案で行い、公園敷地の測量と取得が進められます。敷地の取得だけでも数年かかりますから、この間に周辺の整備や交通アクセスも整える計画を確定したうえで、これなら2.2万人収容のドーム型球場も活かせる。
と判断できる材料を揃えることが、決定に最短のルートだと思っています。
費用負担についての議論もまったく行われておらず、県単独では無理なので国や浜松市への負担もと言ったとたんに、寝耳に水との声も上がっているので、ここもしっかり議論して費用負担を決めてからではないと、話は進まないのでは?
仮に5年後に決定としても、5年後の静岡県や浜松市の財政状況がどう変化しているか、予測できません。何より、完成後の需要予測すらできていません。
今、日本の景気はデフレから脱却し緩やかなインフレに動いていますが、部下の値上がりに賃金が追い付いておらず、実質賃金は下がっています。実質賃金の上昇が物価の値上がりを超えれば、経済成長の好転となりますが、道半ばなので楽観的な予測は立てれないと感は得ます。
多目的ドーム型スタジアムであっても屋外球場であっても、生活(家計)のゆとりができないと、趣味や娯楽への消費は伸びないので、スタジアムの運営は厳しいことでしょう。
仮に、建設は県の予算で行い、建設後、浜松市に委譲し浜松市が運営の責任を負うとしたなら、それでも浜松市は賛成なのでしょうか?
県の予算で建設し、県の予算で運営するのが条件という考え方なのでしょうか?
→どっちにしても原資は税金なのですが。
一方、県が必要だと判断できるなら、県の一般会計は1兆5千億円。建設に5年を要するとすれば、単年度で100億円の歳出なので、他の事業見直し等で十分やりくりは出来ます。
ですから、鈴木知事が多目的ドーム型スタジアム建設に胸を張って政治決断し、ゴーサインを出すことも可能です。
開放型ドームという知事の考えは、アカウミガメの保護の観点から0点だと思います。それなら、2案であるナイター設備無しの屋外球場にナイター設備を行い、ウミガメが上陸・産卵・孵化する4月~9月までの期間をナイター禁止機関にする方が余ほど現実的です。