お知らせ(ブログ)
災害と復旧・復興
九州地方から秋田まで、今回の豪雨は各地に甚大な被害をおこし、昨今の前例のない豪雨はその威力を増しています。
国の直轄である1級河川(50年に1度または100年に1度の豪雨に耐えうる整備)でも、簡単に決壊や越水をしてしまいます。
今後、河川反乱を徹底的に抑える堤防や川幅の整備を行うのは、予算的に困難かと思われ、流域治水という考えを国も地方も推奨し、被害を最小限に抑えようとする動きが始まっています。
これは、流域に調整池を作ったり、民間地(田んぼや空き地)を利用し、豪雨や河川の氾濫時に意図的にそこへ雨水や川の水を流し、下流域への被害を軽減する工夫ですが、田んぼに雨水が入るのは良しとしても決壊した川の水を流し込むと、田んぼには何十センチもの泥や石が堆積してしまい、稲作再開の大きな障害となります。作物が育っている最中なら、作物への補償が付く場合が多いのですが、これから田植えや稲刈り後となると保証はありません。しかし、稲作をするには地主さんは泥や石を取り除かなければならず、多大な負担となります。
国や行政がこの方法を推進するのであれば、雨水を流す場所の地主さんと保証契約を結ぶ必要があると感じます。もしくは流域治水は、流域住民と行政などの組織で進め散るので、その流域の皆さんで実害があったときに負担しあえる共済制度の設定も検討すべき課題だと思います。
今回のような流域治水で対処できない災害が発生した場合、市町から県へ、県から国へ「激甚災害」の指定申請を行い、国がこれを認めた場合に災害復旧や復興の予算に対し国費が投入されます。災害発生時に自衛隊の出動要請を行うのも、市町から県へ、県から自衛隊に出動要請と
緊急時の割には、手続きうを踏む必要があり、それぞれの段階で「役所の検討」時間(ロス)を考えると、昨年の清水区の断水事故のように後手後手に回ってしまうことが懸念されます。
国民の生命と財産を守るのが国家の役目であり、昨今の激甚災害には、市町→県→国ではなく、市町→国または国→市町と直結かつプッシュ型で災害を最小限に抑えたり、復旧復興の迅速化を図る必要があります。
自衛隊の出動要請も、市町→県→出動要請(役所や役所の職員が被災し状況確認や連絡もままならないケースもある)ではなく気象庁と防衛省が直接連絡を取り、出動ルールを定めた上で自動的に出動するシステムをつくることを検討していただきたい。
災害は何時でも起こる。命だけはまず自分で確保すれば、国家が責任もって復旧復興を行い、早い段階で元の生活に戻れる。これは贅沢な望みなのでしょうか?
復興庁の所轄事業を東日本大震災の復興事業だけではなく日本全域の大規模激甚災害の復興も加えてはどうだろうか?