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2023/05/22
行政代執行は正義の剣?

熱海市伊豆山の不法な盛土処理に続き、静岡市葵区の不法盛土についても県は行政代執行に踏み切りました。
行政代執行とは、業者や個人が行政からの是正命令に従わなかった場合、現場の危険性や地域や近隣への影響を考慮し、またこの先も是正の見込みがない場合に、「行政が業者や個人に代わって是正を行い、かかった経費は従わなかった業者や個人から強制的に徴収をする措置」です。
特に危険な盛土については条例が厳格化され、行政代執行がしやすくなりました。
このこと自体は、周辺の住民や自然環境への懸念も含め、良いことだと思います。
一方で、行政代執行の経費は、不法盛土を行った業者や個人に請求するのですが、回収はできているのでしょうか?
これまでの案件の場合、指導→改善計画の提出→進捗状況の見守り→指導→命令→見守り→行政代執行と、不法な盛土を発見してから行政代執行を行うのに5年も10年もかかり、その間にその企業は倒産や廃業となっているケースも多く、行政に経費の請求権はあるが、
回収不能になっているケースも多いと聞きます。つまり、行政代執行のほとんどは、皆さんの税金で執行される場合が多いのです。
さらに、今回の葵区や熱海市伊豆山の不法な盛り土は県や市が、10年も行政指導を放置していた結果の代執行なのです。
10年前に砂防法など厳しい法律を適用し、強制力のある(強い)指導を行ってい、少なくとも新たな盛土を厳しく中止させていれば、結果として行政代執行になったとしても、処理の経費は少なく済み盛土を行った業者からの請求=回収もできるのです。
「行政代執行」=「正義の剣」には変わりないのですが、「その剣は税金で作られるケースが多い」
さらに、行政が指導や是正を放置した結果、おおごとになり、行政代執行に至るケースもあることを頭に入れておきましょう。