お知らせ(ブログ)
災害に弱い静岡県?
これまで静岡県は「津波対策アクションプログラム2013」に基づき、189もの計画を立て着実に実施してきました。
遠州浜の防潮堤や馬込川河口の水門もこの施策の中のひとつで、東海沖や南海トラフ大地震による津波災害を8割減災することを目的として10年間の計画で進めており、本年度が仕上げの都市となっています。
この大事業は県内外にも周知され、静岡県は災害に強い安心して暮らせる街との認識も高まっていました。
ところが、昨年の熱海市伊豆山の土石流、本年の豪雨や台風15号で、意外に災害にもろい静岡県が露呈してしまいました。
正直なところ、河川等の氾濫対策は5年や10年に一度の豪雨(時間あたり100ミリの豪雨)に耐えられる河川を目標に整備をしてきましたが、9月の豪雨や台風15号では時間当たり120ミリの豪雨となったため、
河川の改修事業が完了していても、歯が立たないのであります。
とは別に、大規模停電、広範囲の断水、天竜区での盛り土の土砂崩れと、同じような災害が発生し、被災した県民はこれら全てで行政の対応に大きな不満を持ってしまいました。
ここで、問題視しなくてはならないのが、静岡市と静岡県の連絡・連携の不備。静岡市も静岡県も被害想定を見誤っていた点。被災者に寄り添う、被災者第一の思考が足りないこと。
そして、問題視された時に、言い訳に終始する姿。これはいただけませんね。「法的基準に沿って処理した」「基準内だった」「緊急性を感じなかった」こんな冷酷な言葉が当然のようにコメントされます。
人命が失われると、慌てて一斉検査や応急処置、仮復旧、行政代執行を行いますが、事故が起こるまで住民は不安の声を何度も行政に伝えていたのに、浜松市は何も動かなかったのです。
浜松市天竜区の盛り土が崩れた問題も、盛り土をした業者が悪いのはもちろんですが、浜松市は、最初に改善指導して以来この4年間黙認していたのですから、結果として行政責任は大きいと思います。
行政が罪を認め被災者への弁済や保障が発生しても、私たちの税金から払うだけで担当者は何の罪も負わない。担当者の職務怠慢が原因で人名が失われても、いわゆる「公務員の身分保障」で解雇になることはありません。
熱海市の再選をした齊藤 栄市長は、選挙の際に「土石流災害からの復興など約束した公約を力強く進めたい」と申していましたが、この方は国土交通省の出身で土木のプロですよ。
土木のプロが不法な盛り土を黙認し続けた結果、土石流を引き起こし27人の死者、行方不明1人の大災害を引き起こしたのです。